25年度卒
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今年の初めに岸田内閣が政策の大きな柱として掲げた「異次元の少子化対策」が物議を呼んでいる。統計学によれば人口を増やすためには2.06~2.07の出生率が必要らしい。ちなみに1975年以降2.0を下回った出生率は半世紀にわたり下がり続け2000年以降の日本の平均出生率は1.4にも満たない。さすがに政府もコトの深刻さに気付いたようだ。低い出生率が30年以上続くということは出産する女性の人数も少なくなっていることを意味するので出生数で考えると加速度的に減少してしまう結果となる。嘆いてばかりもいられないのでその異次元の対策に期待したいところだが、出産育児一時金の増額や児童手当の拡充などの小手先の対策でよく異次元などと言えるものか。とにかくこの国では教育費がとんでもなく高い。自分の子供に高等教育を受けさせるのにお金の心配をしなくて良い親は殆どいないであろう。いくら学校の授業料を無償化しても進学塾に通わせようと思えば高額な授業料がかかるのだ。それらをすべて国が賄うというぐらいであれば異次元と言えるかもしれない。また経済的な支援だけでなく共働きの夫婦が就労中に安心して子供を預けられる環境も用意しなければならない。保育所などの施設の整備やそこで働く方たちの待遇改善も欠かせないだろう。それほど大きな予算を一体どのように確保するのか…と批判する人もいるだろうが、このまま少子化を放置して人口減少を進めるとその何倍もの経済損失を被ることとなることを知らなければならない。その国の出生数と経済は間違いなくリンクしているのだから。