2019年2月第149号|1|「歴史の節目」|

いよいよあと数ヶ月で平成が終わりを迎える。日本最古の元号である「大化」から「平成」1300年余りでつけられた年号の数は247にのぼる。平均すると1元号あたり6年に満たないことになり、明治、昭和そして平成のいずれもとても長い在位期間であったことがわかる。ただ元号と天皇の在位期間を一致させるようになったのは明治天皇以降のことであり、江戸幕府の下では大きな災害があった時などに幕府が朝廷に要請して元号を変えるということも多かったようだ。歴史を振り返ると様々なシーンで天皇が表舞台に登場する。聖徳太子という強力なブレーンを登用した推古天皇、大化の改新を成し遂げた天智天皇、承久の乱に敗れ隠岐に流された後鳥羽天皇(上皇)、鎌倉幕府の討幕を企てた後醍醐天皇、幕末の世に尊王攘夷派に担ぎ上げられた孝明天皇、と必ずと言っていいほど日本史の大きな節目に登場してきた。天皇自体がマツリゴトの中心であった時代とは明らかに違うが将来の日本人が今回の改元によってより穏やかで災害の少ない時代になったんだと振り返られるものであればと強く祈願する。

税経センターグループ 代表 栗山隆史

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