2020年6月第165号|4-1|あきない遠眼鏡(とおめがね)~コロナの中の5月連休|

この時期、コロナに関する話題を避けることはできない。しかし、情報はあふれかえっていて、いまさら付け加えることも難しい。そこで自身の感じたことをいくつか述べたい。

第一に考えるのは、コロナの発端をあいまいにしてはいけないということ。武漢がスタートとされているが、その詳細。現在、中国とアメリカが非難を応酬している中で何が見えてくるか?ここにこだわるのは細菌やウィルスに関しては兵器にしたらローコストで効果絶大だから。そう思う私の原点は戦前の満州での細菌兵器の研究、いわゆる陸軍731部隊の存在にある。細菌兵器を研究した医師たちが戦後の医薬界で出世したというおまけまでついた黒い歴史があったから。

次に関心を向けたのは、拡散したウィルスに世界のリーダー達がどうしたかである。犠牲者が出ても「コロナはない」とうそぶく独裁者の国もあれば、「集団免疫」という方法をとる国があるというのもびっくりした。冷静かつ的確な対応でコロナを抑制し、支持率を高めた女性リーダーも光った。リーダーの個性が出るという意味では、日本の地方政治家もしかり。住民はあらためて知事さんたちの手腕を知る機会をえたのではなかろうか。それにしても千葉県はねえ・・・いまだに知事の声も聞かないし、顔も見えてこない。

話を戻して、世界に比べ、日本のリーダーは?ひどかった。(途中略)こんなリーダーが「戦争のできる国」に突き進んでどうする。「お友達で固める官邸政治」+「何百人の議員がいても異論のひとつも出ない与党」=判断も「専門家」に投げ、判断の遅れを「国民の誤解」にしてしまう。

最後に、本当の困難はこれから始まる。「グローバル化」をどう再構築するのか?世界の信頼を失った日本はどうなる?リーマンを超えるといわれる景気の悪化の中で企業も個人もどう生き残るか?

TVのコメンテーターとして俳優の中尾彬が「こんなとき田中角栄がいればって思っちゃうよ。」といったのが妙に懐かしく思ってしまったのは私が新潟生まれのせいだけだろうか?

税経センターグループ 顧問 新山 晴美

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