2020年2月第161号|6|事業承継を成功させる方法②|

皆さんこんにちは。
今回は事業承継の一つである親族内承継について解説していきます。

親族内承継とは息子や娘、孫などの親族に事業承継することを指します。
一昔前はこの方法が最も主流であり、現在でも選択肢の一つとしては真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

この方法のメリットとしては、時間をかけて経営者としての教育を行うことが出来き、また取引先や他の社員にとっても社風が大きく変わらない可能性が高く、比較的受け入れられやすいといった点が挙げられます。

〇実際に事業承継する際の流れ

  1. 社員や取引先などの関係者へ周知と理解をしてもらう
    まずは、一番大切な社員や取引先への周知と理解です。
    ここをおろそかにすると、社員や取引先が会社から離れてしまいます。
  2. 後継者(候補)の経営者になるための教育
    どんな人が経営者になるにしても、いきなり形式だけ経営を任されては不十分です。
    しっかりとした経営者としての教育が必要です。
    この教育が最も時間を要するため、綿密な計画を立てることが重要です。
  3. 株式の移転
    経営者が会社の経営権を握る為には、株式を過半数以上持っていることが必須です。
    (出来れば2/3以上が望ましいです)
    そのため、株式を新経営者へ移転することが必要です。
    方法としては、以下の3パターンとなります。

    ①相続による移転
    これは現経営者の生前には事業承継を行わず、相続が発生した時に後継者(新経営者)に承継させる方法です。
    この場合には必ず遺言書を作成し、後継者へ相続することを明記する必要があります。

    ②贈与による移転
    これは現経営者の生前に保有株式を後継者(新経営者)へ贈与する方法です。
    ただし、注意をしないと贈与税の税率が高くなる可能性があります。

    ③売買による移転
    後継者(新経営者)が現経営者の保有株式を買取る方法です。
    売買ですので、後継者の資金力が必要になります。

株式の移転に関しては、いずれの方法も税法上等の留意点がたくさんあります。
税理士等の専門家と相談しながら進めていくことが重要です。

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